歩く_草花_想う by tadashian

健康のためノルディックウォーキングに励むシニア、如何にして就業寿命を伸ばすか考える毎日と雑感

「超限戦」を読んで

こんにちは、そして、こんばんは、ただっしゃん(@tadashian1)です。

 

今回の書評はちょっと難解でした。

「米国がいまだ研究し続ける中国戦術論の原点」

「ハイブリッド戦はこの1冊から始まった」

「9.11同時多発テロを予言したと米国で話題、古書価格3万円超の戦略研究書、遂に復刊!」

ってかなり刺激的な帯の文章が並びます。

廃刊していたのですが、復刻され、kindleで1,188円でした。現在の古書価格は27,000円くらいでしょうか。

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この本の発刊は20年以上前、1999年1月です。つまり2001.9.11前・・・2年前なのです。

驚きは著者の二人(喬良・王湘稲)、現役の・・・今現在は分かりませんが、中国の人民解放軍の軍事理論研究者で将校なのです。

 

序文では「新しいテロリズムは21世紀の初頭、人類社会の安全にとって主要な脅威となるだろう。その特徴は、戦術レベルの行動をもって当事国に戦略レベルの打撃を与え、震撼させることだ。」そして、「超限戦」とは何かと言い切っています。

「非職業軍人が、非通常兵器を使って、罪のない市民に対して、非軍事的意義を持つ戦場で、軍事領域の境界や限度を超えた戦争を行うーーーこれこそまさに「超限戦」なのである・・・と。

ビンラディンのテロへの注意喚起を行っただけでなく、全世界に次のような警告を発していたのです。

「もしすべてのテロリストが自分の行動を爆破、誘拐、暗殺、ハイジャックといって伝統的なやり口に限定しているならば、まだまだ最も恐ろしい事態にはならない。本当に人々を恐怖に陥れるのは、テロリストと、スーパー兵器になり得る各種のハイテクとの出会いだ」と。

私たちはハッカーが仕掛けるネットテロや金融投機家が引き起こす金融テロなど、その他の様々なテロリズムに遭遇するかもしれません。

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著者が言うには、人為的に操作された株価の暴落、コンピュータへのウイルスの侵入、敵国の為替レートの異常変動、インターネットに暴露された敵国首脳のスキャンダルなどは、すべて兵器!?の新概念の列に加えられると、しています。

兵器の改善は主に殺傷力の増加に向けられていました。でもニューメキシコ州の原野に赤い雲がもくもくと上がった時、軍人たちはついに念願の大規模殺傷兵器を手に入れてしまいました。この兵器は敵を全部殺すことができるだけでなく、100回も1000回も殺し続ける事ができるのです。敵に勝つために地球を滅ぼす危険まで冒す意味があるのでしょうか、と人民解放軍の将校は言い切っているのです。

そのため、人々は兵器発展の新しい道を探し始め、殺傷力を有効にコントロールし始めたのです。つまり、兵器技術の進歩は、敵中枢に直接打撃を加えながら、周囲に災いを及ぼさない手段を備え、勝利に獲得に多くの新たな選択肢を提供したとしています。

確かに、ビンラディンもピンポイントで殺されたと記憶しています。

精密殺傷(正確な命中度)兵器と非殺人(死に至らしめない)兵器の出現は、兵器発展の転換点となりました。それは兵器が「強化」ではなく、初めて「慈悲化」に傾向を見せたとしています。

そして未知の戦争の主役は「黒客(ハッカー)」ではないかとしています。軍や国家、原子力研究所やNASAに侵入した16歳の少年の例を上げています。

「非軍事の戦争行動」の種類を実際挙げています。「貿易戦」「金融戦」「資源戦」「経済援助戦」「法規戦」「制裁戦」「メディア戦」「イデオロギー戦」。そして、このような戦争の目的は、単に「武力的手段によって自分の意思を敵に強制的に受け入れさせる」だけでは満たされません。それは当然、「武力と非武力、軍事と非軍事、殺傷と非殺傷の手段を含むすべてに手段によって、敵を強制して自分の利益を満たす事」になるのです。

そのほか、かなり細かな軍事評論になっているのでここでは、以下要点4項目を記します。(日本の事は、地下鉄サリン事件山本五十六の事がしるされていました)

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① グローバル化と技術の総合を特徴とする21世紀の戦争はすべての境界と限度を超えて戦争で、これを超限戦と呼びます。このような戦争ではあらゆるものが手段となり、あらゆる領域が戦場となり得ります。すべての兵器と技術が組み合わされ、戦争と非戦争、軍事と非軍事、軍人と非軍人という境界がなくなります。

② 全く新しい戦争の形態・・・「非軍事の戦争行動」が出現しました。それは例えば、貿易戦争、金融戦争、新テロ戦争、生態戦争です。新しいテロリズムは21世紀初頭において、人類社会の安全にとって主要な脅威となります。いかなる国家の力であれ、それがどんなに強大でも、ルールのないゲームでは優位を占めるのは難しいといえます。

③ 一部の貧しい国や弱小国、および非国家的戦争の主体は自国より強大は敵(大国の軍隊)に立ち向かう時は、一つの例外もなく非均衡、非対称の戦法を採用しています。それは都市ゲリラ戦、テロ戦、宗教戦、持久戦、インターネット戦などの戦争様式で・・・往々にしてこれらは効果が大きいといえます。

④ テロリストが自らの行動を爆破、誘拐、暗殺、ハイジャックといった伝統的なやり口に限定するなら、最も恐ろしい事態にはなりません。本当に人々を恐怖に陥れるのは、テロリストとスーパー兵器なりうる各種のハイテクとの出会いです。

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この本は最後まで読めば、これをもって中国が台湾に「超限戦」の手法で攻撃を仕掛けているものではない事は分かります。(参考にはしているでしょうが・・・)

でも、悲しいかな、今の状況は戦争状態・・・と言わざるを得ません。

 

 

  ブログ読者の皆様が、健康でありますように! ・・・心はいつもどまんなか。 by tadashian