歩く_草花_想う by tadashian

健康のためノルディックウォーキングに励むシニア、如何にして就業寿命を伸ばすか考える毎日と雑感

「劣化するオッサン社会の処方箋」を読んで

こんにちは、ただっしゃん(@tadashian1)です。

 

***毎朝のノルディックウォーキングで、コースの道端に多くのマスクが捨てられていることに驚く、今日この頃です。***

 

 予想通りWHOはパンデミック宣言をしました。コロナウイルス感染症の広がりは日本においては今、山場を迎えていると思います。そんな中先日こんなニュースが・・・

 


横浜で1人感染 エジプトから帰国後発熱 スポーツジム5回利用 ...

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6 日前 - 横浜市に住む70代の男性が新型コロナウイルス感染していることが新たにわかりました。男性はエジプトから帰国して発熱などの症状が出たあと、市内のスポーツジムを5回利用していたということで、市は濃厚接触者や感染経路を調べる ...

横浜市に住む70代の男性が新型コロナウイルスに感染していることが新たにわかりました。男性はエジプトから帰国して発熱などの症状が出たあと、市内のスポーツジムを5回利用していたということで、市は濃厚接触者や感染経路を調べることにしています。

横浜市によりますと男性は、先月23日までエジプトに旅行し、帰国後の25日に発熱などの症状が出て、その後、いったんおさまったものの、再び悪化して医療機関に入院し、5日、陽性と確認されました。

男性は症状が出たあと横浜市港北区の商業施設にあるスポーツクラブ「セントラルウェルネスクラブトレッサ(大倉山)」を5回利用していたということです。

具体的には、先月25日、26日、27日、29日、今月1日です。

スポーツクラブは各地で感染が広がる中、今月3日から休業していて、施設を消毒しているということです。

横浜市によりますと、スポーツクラブは1日に500人から600人が利用するということで、男性と同じ時間帯に利用した人に週明けには注意喚起する手紙を送る予定で、濃厚接触者や感染経路について調べることにしています。

確か、最終的には濃厚接触者は1400人を超えていました。

 70代のいいオトナがどうしてこんなことをするのでしょうか。この記事を見るにつけ以前に読んだ本を思い出しました。

山口周さん著「劣化するオッサン社会の処方箋」~なぜ一流は三流に牛耳られるのか~
帯には「いいオトナによる下劣な悪事の数々は必然的に起きている!」とあります。
 年齢的には完璧に私はオッサンの一人なのですが、どのような分析をしているのか興味が湧いたので購読してみました。
 
 はじめに「オッサン」の定義から
  1:古い価値観の凝り固まり、新しい価値観を拒否する
  2:過去の成功体験に執着し、既得権益を手放さない
  3:階層序列の意識が強く、目上の者に媚び、目下の者を軽く見る
  4:よそ者や異質なものに不寛容で排他的
 
 つまり、「オジサン」に該当しない年代の人であっても「オッサン化」している人はいくらでもいると著者は言い切っています。つまり、このような傍若無人な振る舞いをして自らを省みない人々で「中高年の男性=オッサン」全体に適用されるものではないと断言しています。(少し、安心)
 現在の50代・60代の「オッサン」たちは、「いい学校を卒業して大企業に就職すれば、一生豊かで幸福に暮らせる、という昭和後期の幻想」の喪失以前に社会適応してしまった「最後の世代」だという点、と言っています。これは私もそう思います。
 現在の「劣化したオッサン」たちは20代・30代をバブル景気の社会システム幻想つまり、「会社や社会が示すシステムに乗っかってさえいれば、豊かで幸福な人生が送れる」という幻想のなかで過ごして来たとしています。これが人格形成に決定的な影響を与えたとしています。
 つまり、上記の幻想喪失前の20代という「社会は人生に向き合う基本態度=人格のOSを確立する重要な時期」を過ごしたのちに、社会からそれを反故にされた世代なのだと。考えれば、彼らが社会や会社に対して「約束が違う」と恨みを抱えてもおかしくないとして、筆者は少し同情しています。
 続いて、筆者は「組織のリーダーは構造的・宿命的に経時劣化する」としています。これは「数」がパワーとなる現代の市場や組織において構造的に最初に権力を得るのは、いつも大量にいる3流から指示される2流と言っています。
 「数」の勝負に勝とうと思えば、3流にウケなければならず、資本主義がこれだけ膨大な労力と資源を使いながら、ここまで不毛な文化しか生み出せない理由はここにあるとしています。
 現在のように「劣化したオッサン」をトップに据えてしまえば、周囲に残るのは忖度によってなんとか権力のおこぼれにあずかろうとする「劣化したオッサン」ばかりとなり、一流の人材が組織のトップに返り咲く可能性は限りなくゼロに近くなるとしています。
 そうなるとカギは40代以下の世代の運動ということになります。実際に明治維新・太平洋戦争終戦後において、社会システムの再構築にリーダーシップを発揮したのは主に40代以下の中堅・若手だったそうです。
 劣化したオッサンのもとで納得できない理不尽な仕事を押し付けられている立場にある人はオピニオン(おかしいと思うことはおかしいと意見すること)とエグジット(権力者の影響下から脱出すること)という武器を意識してほしいと述べています。
 筆者はどのような場所でも生きていけるためにスキル・知識を獲得する、今いる場所を「いつでも出ていける」ような状態にするために学び続ける、という意識が重要としています。
 そして、筆者は年長者は本当に偉いのかとのキモの部分に迫ります。「経験の蓄積=判断力の向上」とは言えないとし、環境がどんどん変化するなかで発生する未曾有の問題に対して、より根元的な人間性や道徳といった立脚点に根差して、その人らしい正しい判断をして行くには、なにより「教養」が必要だとしています。
 また、そもそも画期的なアイデアを生み出す人は若い人が多いとしています。単に年を食っている、経験年数が長いというだけではドヤ顔のできない時代がやってきつつあると述べています。私もその通りだと思います。

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<a href="https://www.photo-ac.com/profile/2019477">jiro045</a>さんによる<a href="https://www.photo-ac.com/">写真AC</a>からの写真
画像は関係ないですけど、タイトル:オッサンカンガルー・・・です。
 
 「年長者は敬うべきだ」という規範に対しては、原始時代から情報時代までの間、組織やコミュニティにとって年長者というのは一種の「データベース」だった、と言い切っています。ただ、現在のような社会変化のスピードの速さ、グーグルを代表する「情報の普遍化」と高齢者の急速な増加がものすごい勢いで進んでいる社会は年長者の価値を相対的に下げているとしています。
 この変化の激しい時代においても、これから先、長いこと有用な知識や情報を学びたければ、その知識や情報が活用されてきた期間に注目して、これを教養と呼んでいるとしています。
 同じ仕事を30年続けている言う人は「30年の経験がある」と主張したがるかもしれませんが、実際は1年の経験から学び、あとは29年間繰り返した」と言い換える・・・確かに私もそうだと思います。
 経験の多様性とは、いろんな仕事を、いろんな人たちと、いろんなやり方でやった方がいいです。これが良質な体験をもたらし、学習を駆動することになるとしています。
 筆者は経団連は「劣化するオッサン」の象徴で昭和日本型の採用・雇用習慣が、オトナの成長を大きく阻害する要因として働いている、とまで言い切っています。
 昨今の「劣化したオッサン」による各種の傍若無人な振る舞いはまさに終焉しようとしている権力システムがあげている断末魔の叫びとしています。
 ただ、若年層のなかで、「本を読まない人が」があまりに多いとし、実際、4~5割の20代・30代は1か月に一冊も本を読んでいなく、これが続けば、「劣化したオッサン」以上に劣化した「ゾンビオッサン」が生まれると警告しています。
 
著書は、まとめとして
①組織のトップは世代交代を経るごとに劣化する
②オッサンは尊重すべきだという幻想を捨てよう
③オピニオンとエグジットを活用してオッサンに圧力をかけよう
④美意識と知的戦闘力を高めてモビリティを獲得しょう
 

 これを読み直して、私(オッサン予備軍)はもっともっと「チャレンジ」しないと、と心に強く想いました。